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クシリオン
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【インスブルック=小笠原正佳】オーストリアのクリスタルガラスメーカー、スワロフスキー(ヴァッテンス)は新たな研磨方を使用したコレクション「ク
シリオン」を発売する。ブローチや指輪用などアクセサリーや洋服に貼り付ける片面が平らな装飾用のものなど、目的に合わせて異なる種類を販売するという。
洋服メーカー向けにはすでに出荷を始めており、エマニュエル・ウンガロが秋・冬コレクションに使用しているという。同社のデザイナー、ジャンンパ
ティスタ・ヴァリは「シンプルなジャケットやTシャツがクシリオンで輝けるモードに変わる」と絶賛しているという。
クシリオンは従来のクリスタル研磨方が幾何学的な規則性に基づいているのに対し、意図的に一見不規則に見えるような面積や形の異なる断面を組み合わせ
ることによって光の屈折率を複雑化し、従来以上の輝きを持たせるようにしたものという。光学的にもクリスタルの中の反射率が強いことが証明されてい
る。
スワロフスキーは1895年の創業以来、研磨方に関しては社員の一部しか機械を見たことが無いほど秘密主義を徹底している。マルクス・ランゲス=スワ
ロフスキー五代目社長は、クシリオンはスワロフスキーの長年の研究の成果。クリスタル研磨方の革命と言えるものだが、非常に複雑なメカニズムによるも
のなので他メーカーではカットは真似できても同社のように精密には製造できないだろうと自信を伺わせる。
また、クシリオンと同時にこれまで以上に低温で生地にクリスタルを貼り付けられる接着剤も販売し、使用できる生地に種類を増やし販売を加速する計画だ。
「クリスタルガラスの可能性に挑戦している」。オーストリアのクリスタルガラスメーカー、スワロフスキー(ヴァッテンス)のマルクス・ランゲス=ス
ワロフスキー五代目社長は同社の経営戦略をクリスタルの用途の拡大と説明する。
1895年創業のスワロフスキーは1975年までは下請け専門のメーカーだったが、76年に動物のコレクショングッズで自社ブランド販売を開始。以
後、衣料品用製品やアクセサリーなどファッションやインテリア分野向けに新製品を投入し続け年間売上高16億8000万ユーロの大手メーカーに成長し
た。
販売戦略の基本は、色彩やデザイン、ファッション・トレンドの先取り。世界中の流行を見極めるための情報収集・分析する部署を設置して製品開発に役立
てるだけでなく、仕入れ先にも情報を提供することで販売力の強化を図っている。日本とアジア市場向けのビーズやクリスタル真珠、携帯電話用アクセサ
リーなどのヒット商品を生むきっきっかけを作ったのもこの部署という。
スワロフスキーブランドのけん引力となってきた、コレクショングッズ部門は、87年に設立したコレクターの同好会「スワロフスキー・コレクターズ・ソ
サエティー(SCS)」の会員総数が30カ国以上45万人を超えるまでに増加するなど好調を続けている。
目下の課題は、アジアにおける販売強化。また、今年実現したクリスタルをちりばめた切手など、これまでになかった新しい使用方も模索しているという。
(2005年2月16日)